アメリカに住んでいると時々日本が羨ましくなることがあります。
それは、アメリカでは金曜日が発売日になっているアルバムが、日本では一足先に入手可能な場合があるという点です。
アメリカと日本の時差の関係もありますが、「日本先行発売」なんて言葉がアルバムの帯に書かれていることもありますよね。
とはいえ日本でも金曜日に洋楽の新作が発売されることがメジャーとなっているようですね。
気付いたら金曜日に発売される作品が増えていた、という方も多いかもしれませんが、実はこれは世界中で共通の動きなのです。
2015年に金曜日発売へ統一へ
過去、イギリスとフランスは月曜日、アメリカは火曜日、日本は水曜日、オーストラリアとドイツは金曜日というように、国ごとに新作アルバムの発売日が異なっていましたが、それを国際的なレコード連盟が2015年の夏から金曜日を世界共通のアルバム発売日として定めました。
それまではアルバムが先行発売された国から違法音源が流出し、発売日が遅い国でのアルバム売上の低下を招いていましたが、世界中の発売日を金曜日に統一することでこれを防ぐことを目的としています。
アメリカでもアルバムの発売日が金曜日に統一されていますので、毎週金曜日はレコードストアがInstagramやTwitter等で新譜の入荷案内をしています。
これは土日休みの方に限定されるかもしれませんが、金曜日というのは気分が開放的になり、購買意欲も高まりますよね。
このタイミングで待ちわびていた新作を手にできるのは、購入する側からしても嬉しいものです。
金曜日への統一の効果は?
この金曜日への統一は違法音源流出のリスク抑制や、金曜日という購買意欲が高まるタイミングでの発売という良い側面も持っていますが、デメリットもあるようです。
そのひとつが、アルバム発売日という客足が伸びる日が週末に被ってしまうという点です。
もともと金曜日から土曜日にかけてレコードストアへの客足が伸びる傾向にあったため、アメリカでは客足がいまひとつの火曜日に発売日をもって来ることで1週間に2度の客足増のチャンスを得られていました。
しかし、これが週末に集中することで週真ん中の売上高が落ち込む可能性があります。
また、この発売日を金曜日にするという動きは全ての国に強制されているものではないため、一部の国では独自の発売日を継続しているようです。
発売日を統一することで違法音源の流出を防ぐことを目的としていましたが、完全に違法音源を駆逐することは難しそうですね。
また、たとえ世界中で発売日を完全統一できたとしても、時差の関係で先に発売された国からの違法音源流出は避けられない気がします。
例えば、日本とアメリカは12時間近い時差があるため、日本に住む方々が金曜日に新作を入手している頃、アメリカに住む私はまだ木曜日のため新作がお目見えする前なんです。
このタイミングでTwitter等を見るのは、私だけおあずけをくらっているようで非常に歯がゆいんですよね。
(半分冗談です。みなさんの新作購入報告をこれからも楽しみにしています。)
そういえば、フライングゲットって世界でも主流?
日本で新作を購入する際には、水曜日が公式の発売日ではあるものの、火曜日にはレコードショップに新作が並ぶのが暗黙のルールとなっていました。
私も当たり前のように火曜日に新作を購入していましたが、このいわゆるフライングゲットは世界でも主流なのでしょうか?
アメリカでは正直ケースバイケースというのが回答になります。
まずレコードストアで購入する場合ですが、木曜日に新作が陳列されているかというと、そのレコードストア次第です。
「明日発売だけど…君たちの期待にこたえて一日早く発売するよ!」というスタンスのお店もあれば、厳密に金曜日発売を守るお店もあります。
たまに、「明日発売だけど、明日の朝に陳列するのが面倒だから今日中に並べちゃおうかな」という本音をひしひしと感じることもありますが…。
また、オンラインで注文した場合は金曜日に届く方がまれです。
オンラインショップは発売日に到着するよう日付指定をしてくれているものの、前日の木曜日に届いたり、翌日の土曜日に届いたり。
以前は発売日の4日ほど前に到着したケースもありました。
色々な意味でおおらかなアメリカでは、日本とは違った理由でフライングゲットが可能になるケースがあります。
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