【レビュー】Show and Tell by Silvertide + Silvertideのその後について

今回はアメリカのフィラデルフィアから突如ロックシーンに登場したバンドSilvertideのデビューアルバムShow and Tellをご紹介します。

アルバム概要

アーティスト:Silvertide
アルバム名:Show and Tell
リリース:9/28/2004
トラックリスト:
Ain’t Comin’ Home
Devil’s Daughter
S.F.C.
California Rain
Blue Jeans
Mary Jayne
Heartstrong
To See Where I Hide
You Want It All
Nothing Stays
Foxhole J.C.



彗星のようにロックシーンへ登場し、突然姿を消したバンド

今回ご紹介するSilvertideはこのShow and Tellというアルバムで一気にロックシーンの頂点へと登りつめ、そして突然シーンから姿を消しました。

日本でもこのアルバム発売時には各種音楽雑誌に取り上げられたり、日本の夏フェスへ登場したりと話題を呼びましたので、記憶にある方もいるかもしれません。

1stアルバム発売後の精力的な活動の後、ファンは2ndアルバムの発表を待ち望んでいたものの、バンドはレーベルとのいざこざ等を理由に活動停止となり、この記事を書いている時点でまだ発売されていません。

こういった場合、事実上の解散と考えるのが普通ですが、このSilvertideは2013年にオリジナルメンバーで再結成ライブを行い、2014年には久しぶりのシングルとなるTry, Try, Tryをリリースしています。
(その後、Silvertideとしての表立った活動は行われていないようですが)

さて、1stアルバムのShow and Tellに話を戻しますが、彼らはAerosmithやAC/DC等のバンドに影響を受けたであろう直球のロックンロールを得意とします。

アルバムのオープナーであるAin’t Comin’ Homeはイントロのギターの音を聞いただけで体が動き始めてしまうようなゴキゲンなナンバーです。

この音を聞いているとVan HalenやVelvet Revolver、Mötley Crüeといったハードロックバンドとツアーを回ったというのにも頷けます。

こういった疾走感あふれる楽曲も魅力的ですが、Silvertideはスローなナンバーも粒揃いなんですよね。

このアルバムを発表した時のメンバーの年齢は20歳そこそこ。

20歳そこそこの若者たちがアメリカンロックを自分たちなりに消化し、ここのまでのクオリティに持っていけたという事実を信じられますか?

年齢を考えればSilvertideとしてその後もキャリアを積み重ねられたはずなのに、様々な事情があったのでしょう、結局Silvertideとしてリリースしたのはこのアルバム1枚のみでした。



その後のメンバーの活動

Silvertideでの活動が休止となった後も、一部のメンバーは音楽活動を継続しています。

まず、ボーカルのWaltはAutomatic Fireというバンドを結成し、2010年まで活動を行いました。

このAutomatic FireはSilvertideよりも少しダークなミドルテンポの楽曲が多い印象です。

結構好みの音でしたので私もこのバンドの活動には期待していましたが、結局数年間の活動でその幕を下ろすこととなりました。

Automatic Fireが解散した後、SilvertideのボーカルWaltとギターNickがSINAIというバンドを結成します。

Silvertideよりも軽い音で、メロディもポップさが増したような印象。

このI Won’t Walk Away From Youのメロディは一度聞いたら忘れられないほどのフックを持っていました。

その後SINAIとしての活動もスローダウンし、ボーカルのWaltはソロなどで活動を続け、ギターのNickはMount Hollyというバンドを結成し1stアルバムリリースに向け活動を続けています。

このMount Hollyもいいボーカル、いいギターを抱えるバンドとしてかなりのポテンシャルを秘めていると思いますので、継続的な活動を期待しています。

【追記】
Mount Hollyが1stアルバムのリリースとあわせて解散を発表しました。
非常に有望なバンドだっただけに残念でなりません。

 

SilvertideのShow and Tellのご紹介のはずが、Silvertideとそのメンバーの活動記録のようになってしまいましたね。

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1 件のコメント

  1. ピンバック: バンドMount Hollyの解散から見えてくる音楽活動を続けることの難しさ | Pom's Records

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