【レビュー】Beneath the Skin by Of Monsters and Men

今回はアイスランド出身のバンドの中でも、特にその人気を高めているバンドOf Monsters and MenのBeneath the Skinをご紹介します。

アルバム概要

アーティスト:Of Monsters and Men
アルバム名:Beneath the Skin
リリース:6/9/2015
トラックリスト:
Crystals
Human
Hunger
Wolves Without Teeth
Empire
Slow Life
Organs
Black Water
Thousand Eyes
I Of The Storm
We Sink




賛否両論を呼んだ2ndアルバム

このOf Monsters and Menというバンドは1stアルバムのMy Head Is an Animalで高い評価を得て、歓迎ムードの中音楽シーンへ足を踏み入れることになりました。

1stアルバムでの成功を受けてリリースされる2ndアルバムというのは往々として風当たりが強くなりがちですが、Of Monsters and Menも例外ではありませんでした。

本作の発売後、辛口のコメントを寄せるメディアが多かったですが、その一因となったのは1stアルバムで聞くことのできた非常に明るく幸福感あふれる楽曲が姿を消したことでしょう。

アイスランドという地から、ハピネスを音で表現したようなバンドが出てきたと皆が喜んでいたのが1stアルバム期で、実際1stアルバムを聞くと明るい楽曲とシリアスな楽曲のバランスがよく取れています。

しかし、今作はダークな雰囲気の楽曲が大半を占め、1stほどのとっつきやすさはありません。

ただ、私はそれを1stアルバムでの成功を受け、世界中で演奏を重ねてきたOf Monsters and Menが進化した証なのではないかと考えます。

実際、今作を聞いてみるとBjorkに通ずるようなドラマチックさが増したことに気付きますが、フォークな響きや美しいコーラスワークの上にそれらが積み重ねられていて、あのOf Monsters and Menの今の音であることが伝わってきます。

このSlow Lifeのスケールの大きさはきっと過去の彼らでは作り出せなかったでしょう。

ただ、雄大なアイスランドという地で育った彼らでなければこの音を出せなかったのも間違いないはずです。

USでもUKでもない、アイスランド出身の彼らが大きく成長することで、この独特のドラマチックさを生み出すことができたのだと思います。




Wolves Without Teethもアレンジ次第では非常にポップな楽曲として完成させることもできたでしょうが、跳ねるようなリズムだけを残してシリアスさが強調されています。

荒れ狂う嵐のようなギターサウンドがよく聞こえてくる本作ですが、アイスランドという地の自然の厳しさを音にしているのではないかと感じずにはいられません。

アルバムを通してシリアスな雰囲気があるものの、メロディセンスはさすがと言いたくなるものばかりなので、評価の低さを理由に聞かず嫌いになっている方がいればぜひこの機会に耳を傾けてみて欲しいです。

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