【レビュー】Debut by Bjork

今回はアイスランドを代表するシンガーBjorkのソロデビューアルバムであるDebutをご紹介します。

アルバム概要

アーティスト:Bjork
アルバム名:Debut
リリース:7/5/1993
トラックリスト:
Human Behaviour
Crying
Venus as a Boy
There’s More to Life Than This
Like Someone in Love
Big Time Sensuality
One Day
Aeroplane
Come to Me
Violently Happy
The Anchor Song




The Sugarcubesでの活動を経てのソロデビュー作

現在でこそBjorkという存在はアイスランドを代表する歌姫として確立されていますが、もともとはThe Sugarcubesというバンドにてそのシンガーとしてキャリアをスタートさせています。

↑の動画はThe SugarcubesのBirthdayという曲ですが、Bjorkの歌声が既に存在感を示していることが分かるかと思います。

そんな稀代のボーカリストがバンドを離れソロとしてリリースした作品がDebutです。

 

その後前衛さを増していくBjorkの原点

作品をリリースする毎に曲の複雑さと前衛的な姿勢が強まっていくBjorkですが、そのデビューアルバムは比較的ポップでとっつきやすいものでした。

先述のThe Sugarcubesでの活動の中で、これは自分が本当にやりたいことではないと気付いたBjorkは、バンドを離れソロ作品の作成を開始します。
今回ご紹介しているDebutに収録されている作品の多くが彼女がまだ10代の頃に作曲していたと聞いて、おそるべし天才少女と唸ってしまいます。

このアルバムに収録されている曲はエレクトロニカ的なものあり、アンビエント的なものもあり、と多岐にわたっています。
ただし、↓の楽曲たちを聞いていただくと分かるとおり、前衛的な中にもまだリスナーを置き去りにしない適度なポップさがあり、彼女の作品の中でも比較的とっつきやすい作品に仕上がっています。

 

このアルバムで個人的に大好きなのがハープをフィーチャーしたLike Someone in Loveです。
この曲はジャズハープ奏者のCorky Haleを迎えて収録されていますが、The SugarcubesのファンだったHaleの息子に説得されるまでBjorkとの作品作りに難色を示していたというエピソードは有名ですよね。どこでどう音楽のつながりが作用するか分かりませんね。
肝心の曲の仕上がりは、ハープが優しく響く中にジャズのテイストが盛り込まれており、非常にムーディでシンプルな演奏の中でBjorkの歌声を堪能することができます。

 

本作の特徴の一つとしてあげられるダンサブルな楽曲たち、これらに影響を与えたのはBjorkがアイスランドから移り住んだロンドンのクラブカルチャーが影響していると言われています。
ダンスやエレクトロニカの要素がこの後次第に複雑さを増して彼女の作品の中に登場しますが、デビューアルバムでは比較的シンプルに彼女の楽曲に昇華されリズムに乗ることができます。
↓のBig Time Sensualityでも軽快なビートを楽しむことができます。





Bjorkを初めて聞く方にもおすすめのアルバムです

Bjorkの名前はよく聞くからとりあえずベストアルバムを聞こうかな、と考えている方にはむしろこのDebutから聞いていただき、音がしっくり来るようであれば彼女の作品をどんどん新しいものへと掘り進めていただくというのがよいかと思います。
作品をリリースするたびに前衛さを増して行くことが分かるかと思いますが、その変遷を時代を追ってみると新たな気付きや面白さがあるかもしれません。

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