【レビュー】Tell Me I’m Pretty by Cage The Elephant

Cage The Elephantの4thアルバムTell Me I’m Prettyをご紹介します。

アルバム概要

アーティスト:Cage The Elephant
アルバム名:Tell Me I’m Pretty
リリース:12/15/2015
トラックリスト
Cry Baby
Mess Around
Sweetie Little Jean
Too Late to Say Goodbye
Cold Cold Cold
Trouble
How Are You True
That’s Right
Punchin’ Bag
Portuguese Knife Fight




じっくりと歌メロを聞かせる傑作

このCage The Elephantというバンドは1stアルバムを筆頭に初期はエモーショナルなメロディを勢いよく鳴らしていましたが、本作Tell Me I’m Prettyでは少しスローダウンした印象。

それは青年が大人になったかのような円熟味を感じるもので、私は最近のCage The Elephantの方が好きです。

特に本作は1曲目から捨て曲なし、全ての曲がカラフルな表情を見せてくれて全く退屈することなくアルバム1枚を聞き終えられます。

アルバム6曲目のTroubleの歌メロの美しさは何度聞いても哀愁を感じます。

この曲、私はリリース当初からラジオでも何度も何度も耳にしているにも関わらず、本当に飽きが来ません。それこそ1年半は聞き続けているにもかかわらず。

 

このアルバムの指揮をとったのがThe Black Keysのダン・オーバックということで、もともとフォークソング寄りのガレージロックを鳴らしてきたCage The Elephantにとっては最良の選択だったのではないでしょうか。

アルバム5曲目のCold Cold Coldは少しThe Black Keys的な雰囲気も感じる気が。

このCold Cold Coldという曲、歌詞と曲調が不穏な作品ですが、PVはその内容をさらに斜め上に消化しています。

しかし歌メロがよくてついつい聞き込んでしまうんですよね。

 

アルバムの冒頭をかざるCry Babyも正統派ガレージロックという趣ですが、ボーカルMattの声が乗ることで少しフォークというかアメリカ南部のような雰囲気がプラスされていますね。

Cage The Elephantの魅力の一つがMattの歌声であることは間違いないでしょう。

少し弱々しさを感じさせながらも張りのある声は、すき間を感じさせるバンドの演奏とうまくマッチしていますし、今回のような歌メロを聞かせるアルバムでも曲のメロディが耳に残るよううまく作用しています。




ソングライティング力に磨きがかかっているこのバンド、今後も要チェックです

アルバムを発売するごとに確実に力をつけてきているCage The Elephant。

初期のような荒々しさが無くなったことを批判的に捉えるファンも少なくなかったようですが、私はバンドとしての成長を確実に遂げていると思います。

このアルバムを通して聞いているとソングライティングの幅が広がり、アルバムとしての流れを損なわない範囲で好き放題やってくれています。

特にTroubleに代表されるように、ミドルテンポで奏でるからこそメロディセンスを堪能できる曲もあり、Cold Cold Coldのようにスカスカの演奏ながら不穏さをうまく表現している曲もあり、本当に面白い。

アメリカでは車を運転しているとラジオから彼らの曲が頻繁に流れてきますが、曲を聞いていればその人気の理由がよく分かります。

次回作はどういった方向性で攻めてくるのか、今から楽しみでなりません。

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