【レビュー】American Nightmare by American Nightmare

ボストンハードコアを代表するAmerican Nightmareが15年ぶりにリリースしたセルフタイトルアルバムAmerican Nightmareをご紹介します。

アルバム概要

アーティスト:American Nightmare
アルバム名:American Nightmare
リリース:2/16/2018
トラックリスト
The World Is Blue
Flowers Under Siege
American Death
War
Gloom Forever
Lower Than Life
Colder Than Death
Dream
Crisis Of Faith




ハードコアを語る上で避けて通れないバンド、American Nightmareが復活

American Nightmareが15年ぶりに作品をリリースするということでこの日を心待ちにしていた方も多いのではないでしょうか。

しかも、バンド名をGive Up The GhostからAmerican Nightmareへ戻してのリリースですから、長年のファンは感慨深かったことと思います。
(American Nightmareという名前を冠するバンドがフィラデルフィアに存在したため、活動途中からGive Up The Ghostという名前で活動を行っていた本バンドですが、15年の時を経て本来の名前にて作品をリリースすることができました)

インタビューでも「本来の名前を名乗らないまま活動を終えるのは嫌だ」といった旨の発言が聞かれましたが、バンドもファンも心置きなくAmerican Nightmareとしての活動を満喫できるわけです。

アルバムから先行公開されたThe World Is Blueを聞いて、安定のハードコアを聞かせてくれることに安堵するとともに、これまでの楽曲とは何かが異なっており、過去とただ同じ路線を歩むのではなく現在進行形のAmerican Nightmareの音楽を聞かせてくれそうだなと期待が膨らむ一方でした。

アルバムリリース当日に公開されたFlowers Under Siegeも、非常に潔い構成のPVで「これだよ!このクールさを求めてた!」と思わず声をあげてしまいたくなる仕上がりでした。

実際アルバム全体を聞いてみても、中だるみするような曲は1曲もなく、American Nightmareの旨味成分を贅沢に凝縮したかのような無駄のないハードコア音楽が並んでいます。

ただ、過去Give Up The Ghost名義でリリースしていた作品たちを比べるとどことなく変化を感じる場面が多く、そのひとつがシャウトの声質の変化でしょうか。

喉を潰してしまうのではないかと思うほどの搾り出すようなシャウトではなく、声の太さが残ったシャウトが多用されています。

ボーカルのWesley Eisoldはシンセサウンドを前面に押し出したバンドCold Caveでの活動も行っていますが、これらAmerican Nightmare以外の活動から影響を受けた結果でしょうか。

2000年代前半で作品リリースがストップし、その間積み重ねた15年という時間を考えるとスタイルがガラッと変わることは自然なことです。しかし、その新たなスタイルがAmerican Nightmareらしさと絶妙な按配で共存しており、あくまでAmerican Nightmareの作品として楽しめます。




熱のこもったライブパフォーマンスも健在

アルバムリリースを翌日にひかえた2018/2/15にニューヨーク ブルックリンのSaint Vitusにて行われたライブ映像が早速Youtubeで公開されています。

セットリストはニューアルバムの楽曲が半分を占め、もう半分が過去の名曲たちという構成です。

このライブ映像を見てもわかる通り、ライブの熱さは2000年代初めのGive Up The Ghost時代から変わることなく今も健在です。

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1 件のコメント

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