【レビュー】Clone of the Universe by Fu Manchu

ストーナーロックを代表するバンドFu Manchuが2018年にリリースしたClone of the Universeをご紹介します。

アルバム概要

アーティスト:Fu Manchu
アルバム名:Clone of the Universe
リリース:2/9/2018
トラックリスト
Intelligent Worship
(I’ve Been) Hexed
Don’t Panic
Slower Than Light
Nowhere Left To Hide
Clone Of The Universe
Il Mostro Atomico




思わず頭を振ってしまうようなギターリフが散りばめられた作品

ストーナーロックと聞くとスローテンポで地を這いずり回るようなギターリフが思い浮かぶ方も多いかと思いますが、このFu Manchuはそういったスローテンポのリフでずぶずぶのサイケデリックな沼へ引きずり込んでくれるのはもちろん、スピード感溢れるギターリフで一瞬のうちにロックの世界へ誘ってもくれます。

スローだろうと、ハイスピードだろうとこのバンドに共通して言えるのはギターリフが格好いいということ。ギターの演奏を聞いて直感的に「ヤバイ」と思えるバンドって意外と減ってきていると思いませんか?

ギターを弾く身としては、音源を聞いて思わずエアギターしてしまうかどうかでギターリフの素晴らしさを測定してしまう癖がありますが、このFu Manchuを聞くといつもノリノリでエアギターをしてしまいます。

ストーナーロックに分類されるバンドではギターリフで魅了するバンドが多く、ギターソロが前面に出ることは少ないですが、このFu Manchuではいたるところでギターソロを聞くことができます。

サイケデリックロックをベースにした、それでいてフックのあるギターソロはギター小僧のお手本のような仕上がりです。

このバンドはストーナーロックに分類されるバンドでありながら少しとっつきやすさも残していますが、それに貢献しているのが歌声だと思います。

少し甲高く、人懐っこいような声質のおかげで重いはずの演奏が不思議とスッと耳に入ってくるのです。

ゴリゴリの重低音で押し通し、ボーカルも男臭いThe ストーナーロックという風合いの音楽ももちろん素敵ですが、個人的にはFu Manchuのようなテイストの音もアリだと思います。




RushのAlex Lifesonをゲストに向かえた18分に及ぶIL Mostro Atomicoは圧巻

このFu ManchuのClone of the Universeをレコードで聞くと、収録曲7曲の内6曲がA面、1曲のみB面に収められています。

なぜ1曲だけB面に?と思いましたが、聞いてみて納得、その1曲が18分にも及ぶ大作なのです。

ギター主体のサイケデリックな音空間が続きますが、3分程経過したところからブルージーでしなやかなギターサウンドが聞こえてきます。

このパートを弾いているのはあのRushのAlex Lifesonなのです。ストーナーロックというジャンルの音楽に彼の音が混じり合うなんて想像したこともなかったですが、聞いてみて納得の見事なフィット感。

18分にも及ぶ大曲に仕上がっていますが、このコラボレーションを通してインスピレーションがどんどん降ってきたことは想像に難くないです。

レコードのA面とB面で雰囲気が少し異なっており、まさにこのB面はストーナーロックの持つ音の渦にたっぷりと身をゆだねることになり、聞き続けていると宇宙をふわふわ漂っているかのような心地になってきます。

フックの効いた歌メロの詰まったA面、ストーナー/サイケデリック色全開のB面、どちらも聞き応えがあるFu ManchuのClone of the Universe非常におすすめです。




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