【レビュー】Painted Ruins by Grizzly Bear

今回はニューヨークのブルックリンを拠点とするGrizzly BearのPainted Ruinsをご紹介します。

アルバム概要

アーティスト:Grizzly Bear
アルバム名:Painted Ruins
リリース:8/18/2017
トラックリスト
Wasted Acres
Mourning Sound
Four Cypresses
Three Rings
Losing All Sense
Aquarian
Cut-Out
Glass Hillside
Neighbors
Systole
Sky Took Hold




USインディ界の最高峰バンドが放つ心地よい揺らぎ

Grizzly Bearというバンドはインディシーンでの活動を一貫して行ってきましたが、常に大きな話題を呼びながら遂には「USインディ界の最高峰バンド」とさえ称されるほどの地位を得ることになります。

実際にそのキャリアを見ても、大規模なワールドツアーを成功させたり、あのRadioheadとの競演も果たすなどインディ界の最高峰と呼ばれても違和感のない道を歩んできました。

じゃあその音は大層一般受けしそうなものなのかというと、どちらかというと地味な曲が多いというのが正直な感想です。

職人気質の作りこまれた音楽という表現がピッタリな、聞けば聞くほど味わい深さが増すタイプの音楽を届けてくれるバンドですが、今回ご紹介するPainted Ruinsもこれらに当てはまるアルバムに仕上がっています。

アルバムからの1stシングルとなったThree Ringsでは儚げな演奏に加え、幾重にも折り重なったコーラスが非常に美しく、夜明けのまどろみを感じさせる楽曲です。

アルバムの中でも比較的ポップでとっつきやすいMourning Soundは、朝を意味する「Morning」ではなく悲しみや喪失を意味する「Mourning」となっており、パッと聞いただけでは朝日の爽やかさを歌っているのかと誤解してしまいます。

一度聞いただけではその良さを100%理解することは難しいかもしれませんが、何度も聞いているうちにどんどんと好きになれるアルバムです。

静かな場所でこの作品を聞いていると、その丁寧な音作りに魅了され、音の揺らぎに身を任せているうちに夢の世界に連れて行かれそうになります。




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