今回のアルバムレビューはAlice in Chainsのアコースティックライブの様子が収録されたMTV Unpluggedです。
アルバム概要
アーティスト:Alice in Chains
アルバム名:MTV Unplugged
リリース:1996/7/30
トラックリスト:
Nutshell
Brother
No Excuses
Sludge Factory
Down in a Hole
Angry Chair
Rooster
Got Me Wrong
Heaven Beside You
Would?
Frogs
Over Now
The Killer Is Me
再起不能かと思われたAlice in ChainsのUnpluggedライブ
1996年4月に行われたMTV Unpluggedライブは、Alice in Chainsにとって実に2年半もの沈黙の後のものでした。ボーカリストのLayne Staleyは重度の薬物中毒に苦しんでおり、このUnpluggedライブの映像を見ても彼が衰弱していることが明らかです。
この後再始動が期待されたAlice in Chainsですが、その後表立った活動もなくLayne Staleyが2002年に自宅で死体となり発見されることとなりました。このライブがLayne Staleyが公衆の場で行った最後のパフォーマンスとなっています。
磐石のセットリストと力強く美しい歌声
万全とはいえないコンディションでライブに臨んだLayneでしたが、演奏がはじまると彼の持ち味である魔的な歌声で観客をAlice in Chainsワールドに引き込んでいきます。
Unpluggedという音がそぎ落とされた環境だからこそ、彼の歌声とギターのJerryのコーラスを存分に堪能できます。序盤のNutshellやNo Excusesといった楽曲ではStaleyの落ち着いた歌声が聞ける一方で、Would?やRoosterなどの一部の楽曲ではStaleyの強くしゃがれた声が楽曲の持つ張り詰めた雰囲気を際立たせてくれます。
NirvanaやStone Temple Pilotsはじめ、グランジ系のバンドはUnpluggedライブで本当にいい演奏を聞かせてくれますね。
エレクトリックでのライブよりも彼らの曲の陰鬱さが浮き出て、いっそうその音に引き込まれてしまいます。
このライブのセットリストは彼らのベストセレクションといっても過言ではなく、Alice in Chains初心者の方にもおすすめできます。
↓CDに加えDVDもセットになったバージョンもリリースされていますので、こちらもぜひチェックしてみてください。
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